超低金利になったワケ

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超低金利になったワケ

トップページ【超低金利】からの続きです。

ここから読んで頂いても問題ありませんが、可能であれば冒頭から読んで頂けると理解が深まると思います。

 

ここでは、
金利が低くなった理由、金利が低いことによるメリット、デメリットが理解できます。

 

 

中央銀行の役割

冒頭では今、金利がものすごく低くなっているというお話をしました。

 

なぜこんなことになっているのかと言うと

それぞれの国の中央銀行、日本で言えば日銀(日本銀行)が関係しています。

 

この中央銀行は、それぞれの国の
「お金の価値の安定」や「物の値段の安定」などを仕事にしていますが、

実は「銀行の銀行」という仕事もしています。

 

 

例えば、
地域の〇〇銀行が日銀にお金を預けると、
預けた銀行がお金を取られちゃうのがマイナス金利政策です。

 

このマイナス金利政策の狙いとしては、
1.日銀にお金を預けるんじゃなくて、地域の企業などに融資をしてください

2.企業は、設備投資や先進的なテクノロジーなどを積極的に使ったり取り入れてください

3.企業の業績が良くなれば、働いている社員の給料が上がって、みんなの所得が増えます。

 

こんな思惑があって政策を行っています。

 

理想だけみると凄く良い政策にみえますね

 

ゼロ金利政策は1999年から、
マイナス金利政策は2016年から実施されていますが、

この政策をとることになったきっかけは景気の悪化(懸念)が理由です。

 

 

具体的には、
世の中の景気(市場経済)が良くない状態の時に、中央銀行は金利を下げて景気を良くしようとします。

 

なぜかというと、
金利が下がればお金を借りる側からすると返すお金が少なくてすむからです。

個人消費で言うと、
家のローンや車のローンなどを組む時に返す総額は少なくなりますよね。

企業からすると
事業拡大や設備投資などにお金を回しやすくなるというわけです。

 

 

ただこの施策、当然弊害があります。

お金を借りる側からすれば
嬉しい施策になるんですが、

お金を貸す側にとってみれば
利益がかなり目減りする施策になっています。

 

平成から令和にかけて
銀行・信金の吸収合併話が急に増えたのは、

貸付金利低下による利益率の悪化が原因になっていることも、要因の一つとして考えられます。

 

恩恵を受ける側と損害を被る側、
表裏一体になっています。

 

このように
景気の刺激策として用いられる金利政策ですが、

日本の場合
過去に下げすぎてしまった経緯があります。

 

 

一度目に思い切って下げた結果、
景気の不景気要因となる出来事(〇〇ショックと呼ばれるような出来事、コロナショックなど)が起こった際、これ以上下げても効果が薄いというような状況になってしまいました。

 

 

そのことから、
冒頭で計算した、毎年のようにゼロの数が増えていく(0.01%→0.001%)だけの超低金利になってしまっていると言えるのかもしれません。

 

ゼロはゼロっていうイメージ、ありませんか?

 

 

言葉の意味

金利
 預貯金をしたりお金を貸したりすることに対しての利息のこと。
割合(%)で表すのが一般的です。

例:100万円を年間利率0.001%の金利で1年間預けた場合
100万円×0.001%=10円 1年間で10円の利息

 

金利が低いと悲しくなりますね・・・。

 

利息
貸した側が元本に追加して受け取るお金のこと。

 

利子
借りた側が元本に追加して支払うお金のこと。

 

定義があいまいなので、どっちを使っても問題ありません。

 

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